2021.8.6
KさんからVRA-7の試聴感想を頂きました。質問が有りましたので他の皆様にも参考なると思われますのでこちらでお答えする失礼をお許しください。
VRA-7につきまして、試聴連絡が遅くなり申し訳ありません。到着後、試聴するまで別の用事があり遅くなりました。
システムとしては、CDトランスポート-(BNCケーブル)-DAC-(BACU-2000)-プリアンプ-(RCAケーブル)-チャンネルデバイダー-(RCAケーブル)-①高域パワーアンプ-(SPL-2.6)-ホーンツイーター ②低域パワーアンプ-(SPL-2.6)-ウーファーです。プリアンプのボリュームにVRA-7を貼り付けて試聴しました。貼り付けてすぐの時点では、大きな差を感じられず、あれっという感じでしたが、1~2時間後には効果が感じられるようになり、現在、2日目ですが、徐々にではありますが効果が大きくなってきているように思います。
まず、中~高域については、各楽器の音がまろやかになり、余韻、響きをより感じられるようになり、音楽の鳴っている空間の広がり、奥行きも広がっているように思います。悪く言えばシャープさはやや低下しますが、各楽器が目の前になるような実体感、実物感が向上していると感じます。より効果が大きいのが低域で、特にウッドベースについては、奥に沈んでいたベースの音が前に出てきて、より重厚な本物感のある音となり、弦を弾く音や胴の響きも実体を目の前にしているようです。重心の低い重厚な音ですが、以前は聞き取りにくかった音程、ベースの奏でるメロディーもはっきりしてきて効果大です。全体的に音楽演奏としてのバランス、一体感が増していると思います。
これから時間を経ることにより、更に効果が大きくなりことを期待できると思ってます。
今回も素晴らしい製品でした。これからもこのような製品の開発を期待しています。
あと、質問があります。
RCAケーブルのみ使用可能なプリアンプ、チャンネルデバイダーを使っています。そのためバランスケーブルとRCAケーブルが混在しています。この点については秋葉様はどう思われますか?もう1点は、CDトランスポートとDACの間を繋いでいるのが70ΩのBNCケーブル2本なのですが、貴社のBNCクロックケーブルを70ΩBNCケーブルで行っているデジタル信号伝送に使えるものでしょうか?
ご意見を伺いたく、よろしくお願いします。
インフラノイズとしての答えです:
そちらのシステムのスピーカー、アンプ、チャンネルダバイダーなどが具体的に解りませんのでおおざっぱな答えになりますが以下答えさせて頂きます。
バランス接続とアンバランス接続の混在は別に問題は無いと思います。弊社のクロック用ケーブルはクロック信号に絞って設計しております。音質、インピーダンス整合共にオーディオ用デジタル信号には合いません。マルチシステムですので、ケーブルやその他アキュライザーを追加使用後は各チャンネルのクロスオーバー、ゲインを0.5dB単位を目安に左右チャンネル別々に(モノーラルソースを用いること)音楽を聴きながら再度合わせ込むことで良い結果が得られると思われます。こちらでのスピーカーBOX内部のネットワークによるスピーカーシステムの調整は1dB単位くらい、左右同時ヒアリングでは合わせ切れません。測定や理屈で無く音楽によるヒアリングで厳密に合わせる必要が有ります。バランスだけ聞き込んで合わす方法が間違っている訳では無いのですが、音楽の動的、過度的な鳴り方とバランスとは別だとお考え下さい。一般的なバランスを基準としてほぼ合わせてから次に動的な音楽で表現力が最大の細かい調整をやるわけです。例えばグラフィックイコライザーで部屋ごと調整する場合も同じことです。一般的な物理的な基準に合わせた後に音楽の表現力での最大値を細かいゲイン調整で合わせ込みます。例えば1KHZ,630HZ,400Hz3点でそれぞれを0.5dB単位でヒアリングで合わせます。グラフィックイコライザーで周波数を調整するのでは無く、周波数の単位での相対的な細かい調整量で音楽的表現力の最大点を探すということになります。この場合グラフィックイコライザーを本来の使用目的では無く音楽的表現力を高めるツールとして応用しているということになります。これと同じくマルチチャンネルシステムのデバイダーやアンプゲインを利用して細かい音楽的調整を行うということになります。左右のスピーカーユニットの音色のバラツキも同時に補正することにもなります。
Nさんからこの記事に対してコメントを頂きましたので掲載します。 2021.8.10
貴ブログ拝読しております。過日アップされましたKさんからのレポートも大変興味深く拝読いたしました。その際、Kさんからのご質問がありましたが、私も過去同じような疑問がありましたので、私のつたない経験の中からコメントしたいと思います。ご参考になれば幸いです。
① バランス・RCAケーブルを混在させるとことについて
小生の現行システムでもバランス・RCAが混在しています。インフラノイズのリベラメンテなどの同一系ケーブルであれば、システム中に混在させても、音質にはほとんど変化はないと思います。しかし、イ社ケーブルと他社ケーブルを併用すれば、音質は変化します。私もオルトフォン、カルダスのRCAケーブルと、リベラメンテのバランスケーブルを同一ラインで使ったことがありましたが、この際、音質はやはり変わります。音質の変化が好みか好みでないか聞きながら選択していった結果、RCA、バランスともすべてリベラメンテにすることで、あまりにも予定調和的ではありますが、音質は好みの音調でまとまりました。秋葉社長も書かれているように、最後は、自分の好みの音に落ち着いていくかということなので、私個人は、複数メーカー(もしくは自作)のRCA・バランスケーブルを混在させても、好みの音調に落ち着けば、それでOKだと思っています。
② デジタルケーブルについて
小生も、ワードクロック・DAC間でメーカー製、自作ケーブルなど多数を使いました。どれも間違いなく、音は変わります。イ社のクロック専用に作られたケーブルを通常のデジタルケーブルに使えるかということでしたが、問題なく使えると思います。インピーダンス数値が若干ずれていても、音は問題なく出ることを確認しています。しかし、上述のとおり、デジタルケーブルの素材や制作方法などにより出音は変化します。イ社がクロック専用に制作したケーブルは、おそらく、GPS-7777とDAC1をメインに他社機器も使い、「秋葉社長」が厳密にヒアリングされながら、「これで良し」という音調に追い込んでいかれたのだと思います。従って、基本的には、イ社指定の使用方法がベストだと思います。しかし、これも、個人の好みがありますから、クロック用のケーブルをデジタル信号用に使っても、好みの音になる可能性はあります。小生もいろいろ試しましたが、CDトランポートとDAC-1間のデジタルケーブルについては、いろいろ試しましたが、最終的には、イ社のリビラメンテデジタルRCAケーブルにデジタルアキュライザー DACU500を装着して使用しています。ところが、面白いことに、DAC-1の電源ケーブルには、当然、パワーリベラメンテがベストマッチングだろうと思って使っていましたが、ふと思い立って他社の電源ケーブルを使ってみたところ、俄然、私好みの音に変わり驚きました。それ以来、電源ケーブルは、これを使っています。
秋葉社長は終始一貫、製品づくりの基本として「最終的にヒアリングで決める」と言われています。私も、長いオーディオ人生の中で、ケーブルも相当使いましたが、メインシステムこそ、すべてインフラノイズ社製のものですが、サブその他のシステムのケーブルには、機器付属の赤黒ケーブルや、ホームセンターや近所の電気屋で売っている安物で、ことたりています。デジタルケーブルも、同じく近所の電気屋で買ってきた同軸ケーブルで自作したものを使っています。こういうものでも、結構良い音がします。もちろんあまりにひどい音がするものは、論外ですが。
先ずはいろいろやってみて、自部の好みの音で音楽が鳴るかどうか、試すのはとても楽しいものです。オーディオの楽しみの柱ですね。小生は、短くないオーディオ人生の中で、いろいろ試してきて、どんな機器やケーブルを使ってであれ、最終的に好みの音調で「音楽」が鳴れば、最近は、いろいろ細かいことに拘泥しなくてなりました。歳をとったからかもしれませんが、しかし、好みの音調に調整する際、インフラノイズのアイテムはマストです。なぜなら、それらアイテムが、間違いなく自分の好きな方向に音楽再生をより近づけてくれるからです。それが、小生が同社のアイテムを長年使用し、信頼している理由です。
どうでもいいことをいろいろ書きました。大変申し訳ございません。ご参考となれば幸いです。
以上。
2021.8.10 追記:
インフラノイズの答えとしてクロック用のケーブルはデジタル用として使わないようにと答えました。しかし上記のNさんは使ってもかまわないとしておられます。もちろん使っても音は出ますし、それが好みの音になれば問題無いのですがクロック専用ケーブルは特殊な加工が有りクロック信号の音色をキャンセルさせています。実はこれはクロック信号には有効ですがデジタル信号には害になります。デジタル信号でお使いになるのは雑音に対して物理的に不利になります。メーカーとしてはこの理由でお勧めしません。またNさんが書かれていること、いろんなメーカーの線材を混ぜて使うこと、これは問題有りません、またインフラノイズ製品に統一することのメリットは無いとお考えください。いろいろなインフラノイズ製品を使ってインフラノイズトーン(そんなものは有りません)にしようとすることは必要有りません。システム、個人の嗜好で決まります。これはシステムの音色、クセというものがあるからで、二者択一のヒアリングを行う限り起こる現象です。新製品のVRA-7をご使用になられ、その方向での変化を突き詰めて行けば二者択一での音色決定やAC電源の方向性の選択、またケーブルでの音質変化についてはますます許容範囲が広がっていくと考えます。これはその方向にシステムが向かえば、フォーマットの違いによる優劣が無くなって行く方向と同じ現象です。システムが理想化すればフォーマット、機器の音色などが気にならず音楽再生が可能となって行きます。
2021.8.6
ジャズを主に聴かれるHさんからVRA-7の試聴感想を頂きました。私も最近は以前と比較してジャズを聴くことが多くなりました。以前はモダンジャズというと何か?クラシックを聴く方とは少し違って髭をはやしたり、ジーンズが普段着でちょっとかっこをつける方が好む音楽という偏見を持ってましたが、最近はすっかりその色眼鏡が外れました。クラシック、モダンジャズが自分の主に聴くジャンルと言えますが、やはりジャズは知識が乏しく同等では有りません。装置に関しては昔からジャズファン=JBL,アルテックというイメージが強くてそれは今も変わりません。ジャズの方がJBL,アルテックでクラシックの方がタンノイという昔からのイメージは演奏で使われる楽器が鳴りやすいかどうか?要するに初期のモデルの開発者が主に聴くジャンルで決まったとみております。現代製品でのそれらのイメージはほぼ無くなってしまった感じが有ります。
私の作る製品は音決めが弦楽器、ピアノ、オーケストラの古典クラシック演奏ですので、私の製品はクラシックを聴かれる方向けかというとそうでも無くてHさんのようにジャズが主の方も好まれるようです。もちろん音決めについてはジャズでも確認しますが結果が覆ることは全く無いということが解っています。簡単に言ってしまえばドレミファで表現して、ドレミファの絡みで複雑な表現を行う音楽に関しては違いは無いと思っています。ただし音色的にジャズが鳴りやすいか?クラシックが鳴りやすいかというスピーカーでの鳴り方のような音色の違いは今の自分が造るものには無いと思います。昔の製品はどちらかというとクラシックに少し偏っていたように思います。DAC以降の製品については偏りは無いと思っています。外付けクロックの製品にはその意味で音質切り替えSWを設けていました。
試聴感想を頂いたHさんのシステムはスピーカーやアンプから想像してやはりジャズが鳴りやすいシステムだと思われます。
先ずは、再生機器のラインナップですが、メインがハイレゾを含むファイル音源の再生のため、Windows10PC→MYTEK Manhattan DACⅡ(PCからはUSBリベラメンテケーブル+USBアキュライザーで接続、DACのプリアンプ機能はデジタルで使用)→業務用パワーアンプALTEC1269(DACからはバランスアナログアキュライザーで接続)→ALTEC605A(国産箱/自作NW)+JBL075(16Ω)で、WEのSPケーブルに非売品のケーブルチューナーを噛まして接続してます。
他に、アナログ再生用のプリアンプにOLDレビンソンML-1L(こちらはスペクトロール製の巻線ヴォリューム)が有りますが、殆ど使用していません。
パワーアンプのゲイン調整はch1、ch2独立で、ロータリーSWのアッテネーター(複数の固定抵抗を切替えるタイプと思われます)です、ヴォリュアキュVRA-7は各chのノブに取付けました(トータル2個)。
但し、色味的にアンプ(黒)と合わないので、今後天板を外して、スペースがあればアッテネーターの裏側部分に直接貼り付けるかも?
さて、私の耳に音の違いが判断できるか不安がいっぱいでしたが、一聴して、いつもと音が違うと感じました。
直ぐに音質向上効果がハッキリ分かって安心したのと、その威力にビックリしました。
これまでもインフラノイズ社の各種アイテムのおかげで、高解像度で音楽性豊かな音に満足しておりましたが、ヴォリュアキュを貼り付けただけで、超高解像度でトゲトゲした所のないピュアーな音になるなんて驚きでした(トゲトゲした感じはALTECの個性だと思っていました、勘違いしていてごめんなさい)。
エージングで更に変化するとの事でしたから、1週間程鳴らしてから感想を送信しました。
日を重ねて馴染んで来た結果、音楽再生するうえでのボトルネックの一つがヴォリュームだった事が良く分かりました。正直なところ抵抗素子の振動が、これほど再生音に悪影響を及ぼしていたとは思ってもいませんでした(秋葉社長の目の付け所に感心してます)。
録音された時の元々の信号には入って無い、ヴォリュームの振動による余計な付帯音が乗ってしまっていたのでは、アンプの下流でいくら良いスピーカーケーブルやスピーカーを使用して好みの音にしてあっても、根本的な部分が改善されていなければ、正しい再生音にはなりませんよね。
制振が効き過ぎて生気の無い音になる事もなく、今までどこかザワザワした様なエグ味のある再生音だったものが、余計な響きが無くなって、雑味が取れ、バックグラウンドも静かになり、すごく自然な音に聞こえます。
本当にアナログを再生しているような感覚です。
自分の頭の中にある、こんな音で鳴らしたいと思っていた音とは少し違いますが、この音が正しい再生音に近いのは間違いないと思います。毛羽だった音を基準にして再生音を好みの状態になるようセッティングしてあるので、ピュアーな音になった事で、迫力がやや減退した感が有るのが乖離の原因なのですが、正しい鳴り方に慣れれば気にならなくなるでしょう。
嬉しいのはヴォリュアキュの導入により、より音楽を理解する事が出来るようになった事です。私はジャズをメインに聴いてますが、今まで演奏者の表現力や、響きを細かくコントロールしている様と音の動かし方、他の演奏者と合わせる呼吸など、ここまでハッキリ聞き取れたことは有りませんでした。
位相がきちんと合っている録音などは特に分かりやすいです、逆にミキシングでいじり過ぎて録音に失敗しているとか、表現力が不足しているとかバレやすくなってしまうものもありました。
前にも書きましたが、インフラノイズ製品を導入し何度もブレイクスルーを果たしているため、もっと他にもボトルネックになっている所があるんだと思います。
秋葉社長には、ヴォリュアキュがリリースされたばかりで、商品製造に追われているところ申し訳ありませんが、早くも次の商品開発に期待してしまいます。
2021.8.5
通常の可変抵抗器を使った音量調整のアンプで無いと使用出来ないとしているのに掟破りの人は必ずおられる。メーカーがわざわざ通常のVRは音質を害するので工夫をして、音量調整ノブは切り替えSWだけで、肝心の抵抗はアンプ後部の基板に設置されたモノーラルのメインアンプ。このアンプの音質改善にチャレンジされているのが超オーディオマニアのMt-t2さんだ。自己責任で天板を外してアッテネーター部分までたどりつけば元々アッテネーターの弊害について充分理解した上で努力されたシステムなので素晴らしい結果は期待出来るのだが?残念ながら普通ではアンプ内部まで手を加える改造はメーカーもうれしくないのはもちろんだが、感電の危険や改造による(VRアキュの場合は改造?とまでは行かないのではあるのだが)弊害が考えられるのと同時に、当然にメーカー保証の対象外となるだろう。
何度か事前に説明しているように、ヴォリュアキュVRA-7はデジタルアンプやデジタル回路で音量調整を行うアンプには使用できないし、効果も期待出来ない。リモコンを使用して音量調整を行うアンプはデジタル音量調整の方がコスト的にも、音質的にも設計上有利なので多用されている。最近のミニコンやテレビの殆どがこれだろう。しかし中級?のプリメインアンプではリモコンで音量調整が出来るがデジタル式で無いものもある。可変抵抗器=VRの軸にモーターなどの回転メカニズムが設けてあって、リモコンからの信号で原始的にもVR軸が回転するのである。この方式ではいくらリモコンで音量調整を行えるアンプでもヴォリュアキュは使用可能で大きな効果が期待できる。
メインアンプの音量調整あるいは何段かの音量切り替えのメインアンプ、もちろんだが音量調整の無いメインアンプには使用出来ない。しかしである掟破りボンネットオープンなら上記のMt-t2さんのアンプのように音量調整回路にたどり着いて基板の上の高級抵抗?の上にヴォリュアキュを設置すれば激変するだろう。また入力に可変抵抗器の無い固定音量のメインアンプでもNFB回路にはゲインを決定する抵抗があるはずだ。そこにヴォリュアキュを設置すれば同じく激変するはずだ。ノンNFBの回路でもゲインを決めている抵抗?があれば同じく有効なはずである。しかしこの掟破りはヴォリュアキュご理解のための参考で有り、もちろんインフラノイズとしては推奨する方法では無い。掟やぶり以外の方法でこれらのアンプにもVRA-7を使用するにはゲインを決めている抵抗と一番近い距離での振動結合である。しかしそれらの抵抗との振動的な距離の間には基板、金属ステー、ネジ、樹脂成型品などがあるのは間違い無い。Mt-t2さんのようにアッテネーター基板をシャーシに固定している枠やネジなどにRA-7を接触させる方法が一番良いかと思えるが結果はそれぞれで有り効果を予測するのは難しいと思う。
一番困るのが音量調整機能のあるDAコンバーターやCDプレーヤー、デジタルプレーヤーなどである。しかしこれらの中にはリモコンは使えても音量調整機能を設定でデジタル式、アナログ式を切り替え可能なものがある。例えばMYTECというDACではそれが可能だが実際アナログ式にしてヴォリュアキュを使用したら大きな改善があったとのことである。他の機器では未確認でありこのような設定で切り替え出来てもアナログ式にしてもリモコンで音量調整が出来るものもあるらしい。この時は当然VRノブはモーターで回転はしないだろう。リモコン使用時だけは別なデジタル回路で音量調整をするのかも?もしこれらの疑問が有る場合は製造メーカーに問い合わせして頂くしか方法は無い、このような回路上の詳細についてはマニュアルには記載されていないだろう。
2021.8.3
西野和馬さんからヴォリュームアキュライザーVRA-7の試聴感想を頂いた。西野さんは絵描きさんだったと思うのだが今も描いておられるかどうかはは不明だ。いつも楽しく西野さんのブログを見ているのだが絵描きさん的なオーディオ感を受ける。演奏やオーディオ機器の捉え方が映像?的なのだ。オーディオのブログを続けられておられる方で一楽徒さんだが、もうたくさんのインフラノイズ製品を使って頂いているのは西野さんと同様である。ただしオーディオ感が正反対?映像的な捉え方は一切無くて学者らしく論理的な捉え方に徹しておられる。一楽徒というネームを選ばれたのは徹底的論理思考へのアンチテーゼなのかも知れない。まあそんなことよりお二人共インフラノイズでは最重要(何でも真っ先に買ってくださる)なお客様だ。西野さんは聴かれてすぐにまた2sets追加でご注文頂いたようです。有難うございます。
今回の製品、ヴォリュアキュは不思議な現象を起こしている。安価なオーディオアンプへの使用例が多い。ベンツに乗っていて(乗ったことは無いのだが)軽自動車にスーと追い越されたら良い気はしないはずだ。最近ベンツやBMWなどの外車がやたら増えている。こんな車に乗りたい人の気持ちは解らないことは無い。ステレオサウンド誌に載る綺麗な写真のイメージのハイエンドオーディオとダブル感じがする。大型の車?荷物車か小型バスのような美しいとは言えないフォルムもやたら多い。また大型と外車の両方の要素を兼ね備えた一挙両得というのか??ベンツの大きなジープもとても良く見かける。外車はともかく大型の車、これを好むのは何故なのだろう?と疑問が沸き乗っている運転手に聴こうと思ったが失礼過ぎるかとあきらめてネット検索してみた。理由は単純だった、大きいほうが偉くなった気がするから!オーディオは仲間内で自慢出来るなら大きい方が良い、高いほど良いのだろうが、それが目的で無い音楽が主のオーディオマニアは音だけさだから安い方が良いに決まってる。今度の新製品ヴォリュアキュは良いことをしていると自信が持てそうになってきた。プアマンズオーディオという言葉は音楽の世界には無い。演奏も楽器も値段に関係しないはずのなのだが良い楽器に関しては歴史がプレミアを付ける、エンターテイナーとして腕があるならギャラが上がる。ちょっと具合の悪いことも起こるのだが私が死んだらヴォリュアキュにプレミアムが付くのは間違いないと思っている。この程度のスノッブが開発したとはちょっと情けない気もするが、自信はある。
長い前置きでしたが、西野和馬さんの試聴感想です、いつも有難うございます。
メインで使っているマランツとアキュのアンプはデジタルボリュームなのではじめから無視して、サブ用に使っているプリメインに適用してみました。2日ほど使った印象を以下送ります。音はこれから相当変わると思いますので、これから何回か続けて報告します。
SPは、秋葉社長もお使い(?)のロジャースのLS3/5A(15Ω)。SPケーブルは、ホームセンターで購入した赤黒ケーブル1.5メートル。貴社よりいただいたケーブルチューナを装着しています。
DENNONのエントリーで2機種、PMA390Ⅲ(1998年製) とPMA390RE(2012年製)で試してみました。どちらもリモコンでボリュームコントロールできますが、モータ駆動でデジタルボリュームではないようです。
はじめに390REにVRA-7を装着しました。音は激変します。まずは音量が上がった感じがします。さらにSNが高くなったのか、より静寂になります。2,3時間すると、変化はさらに顕著になります。確かな効果があります。ただ、アンプの音が上のように変わったので、CDプレイヤーとかファイルプレイヤーなどの、信号系の音質の良否がもろに出てくると思いました。
VRAー7装着前の音は、ほんのり艶のあるまるっこい音で、聞きやすい感じでしたが、装着後は切り込みの深い、高解像度の音に変わった感じであり、音楽ソースの良否が判然とします。しかしながら、アンプの限界か、やや装着後は音がやや神経質に傾いたような感じがしました。
そこで、10年以上前の390Ⅲに取り換えました。装着前に音を聞きましたが、REよりもこちらの方が好みです。全体的に柔らかく、艶があって、低中音に厚みがあって、大変好みの音です。比較するとREの音は、もともと高域にシフトした、やや神経質なキャラクターなのだと思います。
390ⅢにVRA-7に装着、半日鳴らしこんで音を聞いてみました。音の変化は、基本的にREでのそれと同様でした。SNの向上、エネルギー感の増進、解像度の高まりが装着後の、今のところ大きな変化と感じます。特に、ピアノジャズトリオを聞きますと、ベースのボリューム感が増大して、演奏の細かな所作が聞き取れます。装着前は、LS3/5Aはこんなに鳴りませんでした。装着後は、このSPが鳴りきっています。
クラッシックを聞いても、今まで出てなかった細かい音が湧き出してきて、エネルギー感が増大します。ただ、今のところ、やや、神経質な部分がありますが、これはエージングで収まっていくものと思われます。(神経質と感じられるとのは、アンプの極性が合っていなかったことと判明。極性をあわせると、改善されますがまだほんの少し、硬さが残ります。これはエージングで様子を見ます。いずれにせよ、極性の違いなど、アンプの細かなセッティングが音にはっきり出来るということでしょうか)。
ボリュームを使った、古典的なプリメインが、まだいくつかあるので、こちらでも試してみます。SATRIの初期、中期のプリメイン、ラックスマンなどです。
いずれにしても、VRA-7は、明らかな効果があります。まだまだ音は変化すると思われますが、急ぎファーストインプレッションを送りますが、引き続き報告いたします。
今回のアイテムにも、大きな可能性を感じます。楽しみです。
以下VRA-7 報告2です。
ラインアップは、DENONのCDプレイヤー DCD-755REとプリメインアンプ PMA390Ⅲ
ロジャースLS3/5Aです。
音は激変します。PMA390Ⅲは、そのままでも音はわるくなかったのですが、VRA-7を装着して、2日ほど鳴らしこんだ後の音は、素の滑らかでゆったりした音調は変わらずに、素の状態では聞かれなかったところが出てきて、驚きます。その特徴は、第一報でお知らせした通り、SNの向上(静寂感の向上)、エネルギーの増大が先ずあります。装着してすぐにこの効果がありますが、当初はVRA-7とアンプのボリュームの波長が整わないのか(?)やや、神経質な感じが残りました。
ともかく最初から驚くのは、ボリュームが変わったかと思わせるほどの、エネルギー感の向上です。特にジャズ。ベースとドラムスの出音が、素の状態では、絶対に出なかったもの。ただ、やや、神経質な部分が少しありましたが、エージングで変わるだろうと考え、通電したまま、2日目に入ります。
やはりエージングの効果があります。当初感じていた、SNとエネルギーの向上はさらに顕著になりました。整ったのか、大変にスムーズになりました。もともと、このアンプのもっていたなめからで、ゆったりした音が活きています。さて、クラッシックのCDをいくつか聞いてみて、分かった顕著な変化は「音色」の多彩さです。CDプレイヤーの音のキャラクターもあるとは思うのですが、ロジャースLS3/5Aから、これほど多くの音色が出るのを初めて聞きました。弦の音もきめ細かく滑らか、、美しい響きです。しかし、ヒステリックな音は全くなく、全く疲れを感じません。
これはいいです! もちろん、小型SPなので、フロア型なみのFFを期待することはできませんが秋葉社長の言われる「グッドリプロダクション」という見地では、まったくすばらしい音のしあがりです。音場も広がり、弦が自然にのびやかに鳴る音は、快感です(笑)。
不思議なのは、ボリュームが、これまで感じてなかったほどセンシティブになったということ。つまり、素の状態では、細かくボリュームを回しても、それほどすばやく反応することはなかったのです。しかし、VRA-7を装着し、エージングもある程度完了した後は、ボリュームを数ミリ動かしただけで、音の様子が、一機に変わります。ものすごいセンシティビティです! まるでボリュームそのものを交換したようです。このため、ひとつの音楽ソースに対して、きわめて慎重なボリューム設定が求められるようになりました。しかし、いったん好みのスポットが分かれば、あとは、音楽をじっくり楽しめる、そんな感じです。
VRA-7を装着することで、廉価プリメインが、高級アンプに匹敵する音になるということですが、それはある意味、間違ってないと言えます。390Ⅲは、実は、リサイクルショップで1000円で買ったものです(笑)。素の音も悪くないですが、VR-7を装着すると、LS3/5Aを鳴らすアンプとしてはこれ以上のものはいらないと思うほどの音質向上が認められました。価格的のどうこうというのは、簡単に言えないと思いますが、少なくとも手持ちの高級アンプに肉薄するぐらいの音質になると感じています。
特にジャズドラムのソロ、、録音の良いもの、例えばECMとかヨーロッパ系のジャズCDで、聞くと、これまでとは、全く違う、、ものすごくリアル、、ノリノリで聞けます。廉価CDプレイヤーでかけても、これだけの音質向上があるのだから、信号系のグレードをあげていけば、VRA-7との相乗効果で、トータルで音質が飛躍的にアップすると思います。
やはりエージングの効果があります。当初感じていた、SNとエネルギーの向上はさらに顕著になりました。一方、昨日感じていた神経質な部分は、VRA−7とアンプのボリュームの音調が整ったのか、大変にスムーズになりました。
エージングが進めば、さらに効果が進むものと思います。しかし、どうしてこんなことが、このアイテムを装着したら起こるのか、、まさにマジックですね(笑)。
VRA-7の 7はもしやマランツ7の「7」を意識して命名されたのかと思っております(笑)。
また、報告いたします。
2021.8.2
いつも楽しいコメントを下さるSさんだが、今回は少し真面目気味?な感想だ。Jimmy Jazzさんの掲示板にも同様の感想を解りやすく書いておられる。有難いことだ。上の写真は今回VRA-7を使って、予定?の機器類だ。高価な機機ではなさそうなので調べてみたら想像以上に安価なプロオーディオの機器だ。日頃言っているが業務用オーディオ機器は一般オーディオ機器のようないろんな音は無い、値段に関わらず標準的な音質がある。どれも同じ音質では無いが一般オーディオ機器の世界のような各人好みの音質が氾濫しているわけではない。そんなことをしたら?多分、販売に悪影響が出るのではないか?プロ、音楽の世界では元の音、ソースが勝手な音に変化したら困るのである。ということはちゃんと基準があるのだ。一般オーディオではこの基準の音質は全く無い。安物からハイエンドまで強烈な個性=カラーがそろっている。音楽は好みだから良いではないかと言われるとその通りなのだが、音楽にはジャンルがあるし、好みもいろいろあるのだが、録音再生には基準が有り、いろいろな音質があると困るという暗黙の約束あるがこれが全く通用しないのがオーディオの世界だ。でもこれは日本だけ?なのかも知れないが。試聴感想を真っ先に下さったTさんもドイツ製のプロ用オーディオ機器を音量コントロールにお使いなのは偶然の一致だろうか?Sさんのお使いの小型ミクサーが私も急に欲しくなって注文したのが今朝届いた。早速RA-7を乗せてみよう!
Sさんの試聴感想をご紹介します。続きも頂けそうですがその前にVRA-7を製造しないと!
インフラノイズ社 ヴォリュームアキュライザー VRA-7 使用報告
使用方法や箇所に迷いがある中、とりあえず1個を入手。
使用箇所は、常用しているデスクトップパソコンの音声出力。
もちろん、次は音楽観賞専用システムが視野に入っています。
① 使用機器の概要
機器の構成は、USB端子→DAコンバーター(インフラノイズUSB-101)→アナログミキサー(クラシックプロMX-EX4)→デジタルパワーアンプ(ノンブランドTPA3116D2チップ使用)→オリジナルフルレンジスピーカーシステム、となります。
ミキサーとパワーアンプ、両方足しても!万円でおつりがくる製品です。
それ以外に、DAコンバーターの入力部にUSBアキュライザーを、ミキサーの出力部にアナログアキュライザーをかませてあります。
② ミキサーの調整つまみの上に置く
最初に試したのは、ミキサーのヴォリューム調整つまみの上。
ミキサーなので、ヴォリュームと言っても、メインの他にもゲイン調節やらの複数の小さなつまみが上向きについています。
つまみとつまみの間隔は中心で測って22~25mmしかありません。
ひと工夫して貼らないと、隣接したつまみを回すことが難しくなり、実用になりません。
そこで「上に置くだけ」という設置を試してみることに。
VRA-7をステレオ2系統のゲイン調整つまみ、メインヴォリュームつまみ、ヘッドフォン出力調整つまみの4つがロの字型に並んでいる上に乗せて聴いてみました。
ちょうど粘着テープがあるところが宙に浮いてその周りのアルミ?面が直に4つのつまみに接した状態です。
4点接地ですが、気になるガタはありません。
結果は・・・・
いわゆる「音」に変化はありません・・・・
でも、すぐにわかる聞こえ方の変化が。
外してみます(とても簡単)。
いつもの音です。
少しつまらなくなる気がします。
また置いてみます。
やっぱりこれが良い!
音楽の見通しが良くなる毎度お馴染みアキュライザー効果。
でも、それがさらに上乗せされることの驚き。
YouTubeでよく流す曲の魅力がブラッシュアップされて聴こえます。
③ 小型デジタルパワーアンプのヴォリュームノブに貼る
次はパワーアンプのヴォリュームノブを攻めます。
手のひらサイズのアンプなので、ノブの直径は円形両面テープのそれとほぼ同じ。
貼るのはいいのですが、そのままだとVRA-7が机に当たります。
そこで、木製キューブ4個を脚にして高さを稼いでから装着。
すぐ出てきた音は・・・
低音楽器の出方にこれまでに無かった密度を感じます。
ただし、どうしても音抜けの悪さが気になります。
ふむ、この聴こえ方・・・
経験上、エージングで良くなるとわかっています。
でも、このままだったどうしよう・・・
ミキサーで置くだけで良く聴こえたのは、プラシーボだったのかも??
不安にもなりますが・・・
ここは悩まず、判断を翌日に持ち越すこととします。
一日おいてからの感想は・・・
一言で言って、申し分なく素晴らしいものでした。
どう言い表したらいいのか悩みますが・・・
音楽的表現・表情が2~3割増しで伝わってくる、と言いますか。
音の要素すべてにおいてしっかり聞かせてくれるので、抜群の安定感があります。
「これで十分!」と思わされます。
パソコンで音楽を聴くという「ながら感」がまるでありません。
今の状態で聴けるなら、音楽専用システムを別に持つ必要も無い!
・・・と、ここまで言い切れる音が、いや音楽が、パソコンから出たのは今回が初めてです。
④ 今後の予定
判っていたことですが、VRA-7は一個ではとても足りません。
効果は充分でも、私の欲望はとどまることを知らない(笑
追加の3個を即発注。
一つはパソコンシステムのミキサーに追加です。
置くだけにするか、工夫してメインヴォリュームあたりに貼るかはやってみて判断します。
二つはメインシステムのパワーアンプの左右chのヴォリュームノブに貼ることに決めてます。
さらに、メインシステムのミキサー分をどうするか?という問題も残りますが、当座は置くだけの一個を使いまわして様子をみようと思います。
ここまでの報告はほんの序の口。
続報をお待ちくださいますよう。
2021.8.2
管楽器演奏家のMさんからVRA-7の試聴感想が届いた。新製品が気に入ればいつもお友達の音楽家に勧めてくださる、有難いことだ。今回も気にいって下さったようで一安心だ。
音楽家なのにオーディオマニア?というのか、ご自分でアンプやDAコンバーターを自作なさって、お仲間のオーディオシステムの面倒を見ておられる。趣味というよりはボランティアだと思うのだが、便乗してビジネスのインフラノイズが厚かましくお世話になって良いのだろうか?と考えてしまうがメンソレータムをガンガン販売して御殿を建てるのでは無いから許して頂くしかない。Mさん、いつも有難うございます。
MさんからVR-7の試聴感想を頂きました。
ヴォリュームアキュライザーを真空管プリアンプのヴォリュームに装着しました。
この真空管アンプは、アマゾンなどで4,000円程度で売られていたサインスマート社の真空管バッファアンプを改造した物です。改造点は、カップリング・コンデンサをより良質な(と私が考える)物に換装したのと、電源部を大きな電源トランス(1.5kVA)で作り替えたのの2点です。また真空管は、当初の中国製6N3からウェスタンの396Aに替えてあります。
この真空管プリのヴォリューム・ノブにヴォリュームアキュライザーを貼り付けたところ、明らかに再生音の鮮度が高まり純粋になりました。例えばピアノの音・響きは、より本物らしくなり、冷凍の刺身が、鮮度の高いトロに替わったような感じです。
このヴォリュームアキュライザーが完成し製品として発売されたのは、私にとっても誠に嬉しいことです。感想文に対する記念品として送られるのも大変ありがたいのですが、希望する数を入手出来ません。製品だと購入費は嵩むものの、欲しいだけ手に入れられます。
ミニ・アリエナイザーとかケーブル・チューナーは、製品化の希望が多く寄せられていることと存じます。
私にとってオーディオ装置は音楽を聴くための手段で、目的は音楽を楽しむことです。ですから、なるべくオーディオ装置のことは忘れて音楽に集中(没頭)したく、装置を気にしながら音楽を聴くことはご免蒙りたいと考えております。その点で、聴く曲ないしジャンルによって装置やシステムを替えるのも気が進みません。そういうことが好きな方はそれで宜しいとしても、私はできるだけ一つのシステムで、他の機器へ替えることを考えずに音楽を楽しみたいのです。
ですから明らかに音質が向上する機器を見つければ欲しくなりますが、それほどの差が生じるのでなければ欲しくはなりません。
そのような志向(指向・思考)の私にとって、最初に出会ったインフラノイズ社の製品デジタルアキュライザーは正に衝撃的でした。今まで聞こえていなかった音楽が、忽然と眼前に出現しました。一度その音を聞いてしまうと、それ無しでは聴くに堪えない音(楽)に聞こえてしまいました。余りにも印象が素晴らしく、多くの音楽仲間に勧めました。
その後発売されたインフラノイズ社の多くの製品を使っておりますが、いずれの製品でも、本来の音に付着する余計な情報(ノイズ)が削ぎ落とされ、本来の音(楽)を聴けるようになる点が共通しております。表面の埃が拭われて本来の美しさが現れるようなイメージですね。
今回のヴォリュームアキュライザーは装着が簡単で効果も大きいので、デジタルアキュライザー同様、またインフラノイズ社の営業マンのように宣伝しようと思います。
音楽仲間の何人かが購入して喜んでくれるでしょう。
今回も素晴らしい製品をありがとうございました。
2021.8.1
いつも試聴感想を頂くTさんから第一報が届いた。製作者として一番うれしいことは製品に託した自分の意図を理解して頂けることだと思う。下手なピアノを弾くのだけれど、もし生まれ変わってピアニストになってたら、なにが嬉しいかというとコンクールで優勝するより演奏を理解して下さるファンが出来ることだろうと思う。芸術家の生甲斐というのは第三者の共感を得ることなのかも知れない。生きている間は絶対に無いことで、生まれ変わっても多分無理な気がする。なら音楽で無くて、音楽に奉仕するものを造ってるのだからそれを理解してもらうことで充分幸せなことだ。Tさんいつも有難うございます。Tさんは聴かれてすぐに追加の2台を発注されたようだ。追加注文有難うございます。
全てが底上げされ、一皮も二皮も剥けたと言うのが実感で、聴いていて本当にストレス無く気持ち良く聴けます。
声や楽器の音色、質感のクオリアが驚くほど向上し、場の佇まいや空間の肌理が極めて細かく滑らかになり、自分の部屋の空間に再生された元の演奏空間が溶け込んで一体となるような印象があります。全ての要素がベールを剥いだようにクリアで見通しが良くなり、これを聴いて初めてこれまでの再生では音のざらつきが残っていたのだと言うことを実感しました。
非常に高額な装置でこのような雑味の無い音を聴いた事がありますが、それに通じる音を自宅で聴くことができるようになるとは思いもしませんでした。演奏現場の匂いまで彷彿とさせるような再生になり本当に有り難く思っております。
使用しているのは普通のプリアンプではなく安価な代用品ですので参考にはならないと思いますが、装置も書くようにとのご要望ですので記載いたします。
メーカー SPL(独) 製品名 2Control (Volume control range: -80dB to +6.6dB)
今回も予想外の素晴らしい製品を開発いただきありがとうございました。
追記
筆力が無く申し上げたい事の十分の一も伝えられていませんが、使える所があればご使用いただければ幸いです。
2021.7.31
そろそろVRアキュライザーの試聴感想を頂けるかと思います。楽しみであるのですが新製品はいつも心配します。大手メーカーさんのように事前にいろいろ第三者の意見を取り入れて開発、製品化、また製品新発売の前にはデモ機が雑誌社、ライターに届いていないことはまず考えられません。残念ながらインフラノイズではますますその路線からはみ出してもはやオーディオメーカーとは言えない?唯我独尊で走っております。無駄な経費は使わないのに相変わらず価格が高いのは申し訳有りません、少量手作り生産で材料が大量生産の値段では入手不可能であるのが主な原因ですのでどうかお許しください。今回の新製品も聴かれた方の第一声はだいたい決まっておられるようです。「こんなメンソレータムの空き缶をVRに貼り付けるだけでどうしてこんな音が出るねん!」デザインが悪いのは音質優先だけでは無くデザイナーへのコスト、金型など使えない少量生産が原因なのは確かなのですが、本当に音だけさに絞ったからです。悪い言葉で言うと外観の手抜き、良い言葉で言うと音質のためだけの構造、外観です。言い訳ばかりですが、音だけには自信があります。だから皆さんの試聴結果が来るまでは不安が一杯なのです。今回も試聴結果が頂け無ければインフラノイズの崩壊となります。
これほど心配していますので非売品プレゼントの製作を急ぎました。使い方と応用のいくつかを以下にご紹介しますのでぜひ試聴感想をお願いします。
今回VRアキュライザーの試聴感想を頂けた方に差し上げるUSBダンパーの詳細です、形は短冊状の紙とフィルムで出来たものでハサミで好きな形に切ることが出来ます。使用箇所はお考え頂ける限り無限?に有ります。どうかご興味を持っていただけますように祈ります。
2021.8.2 追記
もうすぐお届けするのに、前もって説明でUSBダンパーの効かないところは有るなんて書いたので、効果の無いところを
確認しておこうとやってみた。パソコンオーディオは最初は音質の良いLANケーブルで接続していたのだがだんだんいい加減になり、いや、CDとパソコン再生の差が無くなってきたので無線LANにしてしまい有線では使ってない。しかし無線ANの発信機と光回線のルーターの間にはLANケーブルがある。だから出発点のルーターのLAN端子にUSBダンパーを使ってみた。効かなかったら説明に効かないところとして書くつもりでヒアリングしたらとても効果があるではないか?公平にためにスピーカーは現在常用で一番一般的?なもの、DECCALondonで行った。
USBダンパーの使用に関して
電気接点のあるところには殆どの場合に効果はあると思われますが、音質的な害になることもあるようです。例えば使用していない機器(電源オフ)の接点でも音は変わりますが単なるカラーが付け加わる感じです。USB接続に関しては効果大きく、複数のUSB端子に施すか、その中でも不要な箇所が有るなら何か所にするかはヒアリングで決定してください。LAN端子、機器の電源スイッチのノブのガタツキ、電源ソケットのガタツキ、AC差し込みコンセントとプラグ間の揺れなどに効果が有ります。ガタツキの無い切り替えスイッチとかボタンに無理やり挟むと音は変化しますが圧迫感が出ることが有ります。ハサミで切ったり、アーチ状にしたり、二つ折りにするなどして固定しやすいようにしてください。挟むのに硬すぎ、分厚すぎ?は良くないみたいです。無理やり強い力で押し込みグラグラ揺れないくらいするとUSB端子やLAN端子を破壊することになるのでご注意ください。無理やりに押し込んだり、重ねて分厚くなり過ぎている場合は端子が歪んで接触不良となります。また端子内部まで入れると接点を覆って接続出来ないことも有りますので端子の構造を良くみて厚さ、長さ、大きさ、重ねる枚数などを良く検討してから使用して下さい。
小型端子ほど歪みやすい材質、構造ですので充分気を付けてください。USBダンパーを使用して音が出なくなったりする場合の殆どが端子の歪みあるいは加わる力の偏りによる接点の浮きです。またこのような無理な止め方は音は出ていても音質に害があることが多い気がします。こんなくらいで効果出るのかな?というくらいに軽くはさむ、まあフラフラしているのを指で止めるくらいの感じで、固定ということに拘らないのが良いようです。私もまだまだ使い方があると探しています。スピーカーターミナル、アンプ、スピーカー側も形状により使えるかも? CDコピーの時はCDレコーダー2台共の電源プッシュスイッチの隙間に使用してかなり良かったです。
応用については無限?に考えられると思いますが、注意して欲しいのは改善と改悪を判断する難しさです。例えばブレーカーの接点に使用して音が変化した場合。これは接点での問題を解決したのか?それとも音色が加わっただけなのか?これを判断する難しさです。ご自分のシステムに欠けた音色がこれで追加されたら良しとしたいところですが、殆どの場合は音色がかぶって表現力が落ちます。迷った時は音色より表現力の有り、無しで判断してください。
※電源関係への使用ですが、ACプラグでのトラッキング現象があるように一つ間違えば感電や出火などの事故につながりますので十二分に気を付けてください。
以下ピンボケの写真で申し訳有りませんが使用の参考にお願いします。
2021.7.28(7.29追記)
(写真はケリーのリボンツイーター)
DECCAのリボンツイーターだがとても良い印象、普通はケリーのリボンツイーターが良く使われている。DECCAのはその倍くらいの大きなホーンでそれと25cmウーハーを組み合わせたのがDECCA LONDONというモニターである。若い頃パイオニアのリボンツイーターを使っていたが良い印象は無い、今回のリボン型はホーンが異常に大きいので印象が良いのか?と思っていたのだが、どうしてもリボン型のWTPSP化がやってみたくてパイオニアのリボンツイーターをまたも入手した。コンデンサーで高音をカットして単体で鳴らしてみた。この音である、力のない、なんとも魅力の無い音。そこで比較的新しい時代の東独製ドームツイーターを同じくローカットして単体で聴いた。まあ高い音だけなので何とも言えないが東独の方が音色を感じクセがあるというのか?そこでDECCA モニターの左右にそれぞれ違うツイーターを付け加えた。目的は比較なのでクロスオーバー周波数や能率はデタラメだ。ツイーター同士は幸い似たような能率だった。しかしデタラメセッティングでも聴いたとたんに正体は解る。
パイオニアのリボンツイーターはDECCのリボンと全く同じ構造、デッカが元祖でパイオニアはこれを改造、改悪?したコピーである。当時はかなり高価だったと思う。さて音はどうなったか?東独ドームはDECCAのシステムに違和感は無く、音色が濃くなった、追い込めばメリットはあるだろう。しかしパイオニアリボンのほうはもうDECCAでは無い国産スピーカーの音に成り下がった。DECCAリボン型ホーンの何の値打ちも無くなるどころかシステム自体が国産大量生産高級スピーカーになってしまったのには驚いた。
こんな予想以上の結果になってしまったが、まだ悪口で終わるつもりはない。懐かしい青春時代のパイオニアリボンツイーターのリボンに手を入れてWTPSP化しようと思う。ネットで早速薄いアルミ箔を見つけた、10ミクロンくらいかな?海外サイトでケリーリボンツイーターの箔から自作するリペアーページがあったが見失った。どなたか見つけたらおしえてください。ぼちぼち自分でやってみます。
マルチウエイスピーカーやスピーカー自作の方がスーパーツイーターとして良く使われるのがパイオニアのこれなのだが余程高い周波数で加えないと改悪になるだろう。とは言っても10KHZカットでも充分に下の音は聴こえるものだから。逆にJBLのホーン型などを使われるのはJBLツイーターの音色がシンバルの音色を出しやすいということからは理解出来るのだが?スーパーツイーターというのはよほどの自信が無い限り、音楽的に完成されたシステムへの追加はお勧め出来ない。 音楽的に完成されたスピーカーシステムとは音楽のジャンルにもよりますが、自分に取って一番大切なジャンルの音楽の録音、演奏、再生に関わるプロの技術者が音決めに深く関係したスピーカーシステムを指します。オーディオ界で名のある技術者はこの意味でのプロとはみなしません。例えばBBCモニター、DECCAスピーカー、テレフンケン、ノイマン、スチューダー、シーメンス、AMPEX,EMI,シャルルプラッテン、シャルランなどが該当します。そういう意味ではNHKで多用された三菱、アシダボックスなどは大切な音楽ジャンルを日本語の音楽曲、日本語の発声に限定すればこれに当てはまらないとは言えません。クラングフィルムやウエスタン、ロンドンウエスタンなどの大型システムはモニターとは異なり多人数への拡声が目的で開発されたもので、優れたものが多いのは事実ですが上記の意味でこれらは該当しません。
ちなみに後付けスーパーツイーターとしてはウェスタンのボストウイックホーンというのが有って、これを初めて聴いた時は余りの素晴らしさに驚いた。今となってはオリジナルではとても高価になってしまいましたがもう一度聴いてみたいと思う。かなりの正確さ?で記憶に残っている。初めて聴いた時から何年か経って日本製のレプリカを聴いたのですが、オリジナルとは全く違った印象だった。音楽が消え去っていた。今となっては何に原因があるかは見れば解かると思う。ストラディヴァリウスを再現しようと板厚や形状を全く同じにして作成したらどうなるかというのと全く同じこと。これとは逆でトーレスというギター製作者がボール紙でギターを造ったら木製のものと音は違わなかったという話が有る。材料や形では無くて製作者のセンスが全てを決める良い例だ。スピーカーも同じで秘密は無い。ただし優れたものに共通の秘密は有るようで調べてみるとこっそり?行ってること同じなのには驚く。材料や構造については、それらに違いによりもちろん優劣は有りますが最終的に音楽を再現するには材料や形状では無く発声なのだ。だからホーンとダイレクトライジエーター、紙と合成樹脂、平面と一般的形状コーン、樹脂箱、金属箱、木製箱、全て音の違い、有利性は有りますが一番大切なのは整音された発声だ。その意味では楽器と同じ(厳密には違うのですが良く似た部分が有るので)で最終的にはマイスターの最終チェックが必要なのはスタインウエイピアノなどと全く同じ。
2021.7.13
なかなかヴォリュームアキュライザーの詳細をお知らせ出来なくて申し訳有りませんでした。
取扱説明をアップします。よろしくお願いします。
出荷は7月末からは可能と思います。今までのアキュライザーとは異なり電子回路が有りませんので製造は手作業ですが、今回は納期のご迷惑はこれまでのようにおかけしないつもりです。
ヴォリューム整音器
ヴォリュームアキュライザー VRA-7
取扱説明書
オーディオ信号経路を水道に例えてみれば音質劣化の最も大きい箇所は?蛇口はスピーカー、その次は水栓の役割のヴォリュームだと思います。いくら生演奏を最高クラスマイクで拾って送ってもパイプがつまるように電気再生で大きなロスのあるところがヴォリュームなのです。スピーカーは交換しか無いとしてもヴォリュームでの音質低下は何とかならないのでしょうか?自作の方なら最高と思われるものに交換出来ますが、この最高と言われるクラスのヴォリュームは今や入手が難しいのです。プレミアで300万円を超えるというマランツ7初期型プリアンプもガリが出たからといって簡単にヴォリューム交換とはいきません、全く同じもので無いと大きな音質劣化があるのです。天才ソウルマランツは部品の全てを音質で選んでいたのでしょう。プリアンプのヴォリュームと言えば、インフラノイズ新製品のデモでよくお世話になった河口無線で使ったFMアコースティック製プリアンプを思いだします。これも半導体プリアンプでは音質は最高クラス、値段もとんでもないものでした。半導体プリアンプとしては不満無い音でしたが、ヴォリュームの位置で音が変わり過ぎて使用する11時から2時くらいの位置で極端な音質劣化があるので苦労したのを思い出します。それほどオーディオでは難しい部品、部分?であるのですが音量調整を無くすという訳にはいきません。考えられる解決策としてはプリアンプ無しでメインアンプ直前に業務用フェーダーを設置する方法です。一時流行ったのですがプリアンプが無くなるメリットというか?回路を簡単にすれば、接点を無くせば音質が良くなって全てが解決するという短絡的考えでした。こんなことを言う人はすっかりオーディオの世界からいなくなりました。これは進歩だと言って良いと思うのですが?また単純にはロータリーSW式で音質が最高と言われる抵抗でアッテネーターを作るという考えが有りますが、残念ながら上手く行きません。部品としての音質で判断して材料だけ音の良いものを集めても良くならないのがオーディオの不思議です。余分な回路を無くしたメリットが生かされないのは皮肉なことです。この方法でも例外的にはノイマンのフェーダーを代表するドイツ製フェーダーが素晴らしい結果を出しています。
この難しい問題をなんとか出来ないか?と考えたあげく誠に怪しい製品が完成しました。ご使用中のプリアンプ、プリメインアンプのヴォリュームノブに装着するだけで驚異的な音質アップがあるヴォリュームアキュライザーVRA-7です。アキュライザーと言ってもこれまでのシリーズとは少し違います。これまでのものはオーディオ信号に混じった高周波雑音を整理して音質劣化を防ぐものでした。今回のアキュライザーはヴォリューム抵抗素子の不要振動を整えるという方法です。これまでのアキュライザーよりさらに音楽に踏み込んだ別次元の効果が有ります。皆さんお使いのアンプを買い替える事無く大幅な音質アップ、普及型プリメインアンプがハイエンドクラス、いやそれ以上に変身する可能性が充分なアクセサリーとも言えます。
使い方はとても簡単です。ご使用中のプリアンプ、プリメインアンプ、メインアンプのヴォリュームノブに貼り付けるだけです。両面テープですので簡単に外すことが出来ます。フェーダーをご使用の場合はフェーダーボックスのパネル表面、ノブに近い場所、あるいはフェーダー本体に貼ります。ロータリーエンコーダーやリモコンで音量調整を行うデジタルヴォリュームやNFループゲインで音量調整を行うアンプには使用できません。外観はヴォリュームのようでノブがあっても効果は有りません。プリアンプとメインアンプ付属のヴォリューム複数個所で音量調整を行う場合、複数あるいはチャンネル毎の複数使用も問題は有りません。抵抗素子のために極めてデリケートな音質調整を行っていますのでヴォリューム以外での音質調整に応用することはお勧め出来ません。特にインシュレーター類やどこにでも貼り付けるタイプのアクセサリーのような使い方は難しいです。
ノブ表面の清掃をすませてからデバイス裏の両面テープで貼り付けてください。ヒアリングで何度も外す場合は両面テープの粘着力が落ちますので付属の予備テープをご利用ください。不足の場合はブチルゴム系の両面テープを丸く切ってお使い頂けます。本体接合部分は接着されていますので無理やり開けると破損します。個体による音質差は真空管で同一銘柄、同一型番で発生する音質差に準じるくらいのものは有ります。経年変化による劣化は無くむしろ長期エージングによる音質アップが有ります。
録音やマスタリングでのフェーダー、ヴォリュームへの使用にも大きな効果があります。
[規格]
● 内容 ステレオ、モノ兼用抵抗素子整音デバイス
● 外形寸法 直径47mm X 厚さ19mm
● 重量 15g
●構造 振動吸収体、整音ロッド
共振アルミチューブ、両面テープ
●価格 \19,800(税込み)
インフラノイズ
〒565-0851 大阪府吹田市千里山西4-16-16
TEL & FAX 06-6170-2114
2021.7.11
(写真は自分で撮影したのでは無くてGerman vintage moduleさんのサイトからお借りしました。手持ちのEckmillerを分解しましたがこの写真そのままでした。とにかくドイツのプロ機器は信じられない構造でしかも信じられない音質のレベルです、ぜひ写真だけでもこのサイトで見てください。)
オーディオでは信号経路で音質劣化の最も大きい箇所を水道に例えてみれば、蛇口はスピーカー、その次は水栓の役割のヴォリュームだと思う。いくら生演奏をノイマンの最高クラスマイクで拾って送ってもパイプがつまり、大きなロスがあるところがスピーカーとヴォリュームなのである。スピーカーはWTPSPの販売を悩んでいるように、いたしかた無しとしてもヴォリュームでの音質低下は何とかならないのだろうか?従来の可変抵抗器を通常の回路で音量調整として使わず、アンプゲインを可変する方法や可変ヴォリュームを使わず抵抗をリレーで切り替えたり、あるいは半導体で音量調整を行う、またはデジタル回路で音量調整を行うことで可変抵抗器、このやっかいな部品による音質劣化を逃れようとするのも一つの方法で有り、近年かなりのオーディオメーカーが取り組んでいる。しかし古典的方法による最高峰、ドイツ製のプロ用フェーダーの素晴らしを越えたという話は聞かない。また自作の方なら最高と思われるVR部品に交換出来るのだが、この最高と想われる個体は今や入手が難しい。プレミアで300万円を超えるというマランツ7初期型もガリが出たからといって簡単にヴォリューム交換とはいかない。天才ソウルマランツは部品の全てを音質で選んだから少しのことで音質が劣化する。マランツ7オリジナル部品を入手するのはとても難しいと思う。プリアンプのヴォリュームと言えば、インフラノイズ新製品のデモでよくお世話になった河口無線でお借りしていたFMアコースティック製プリアンプを思いだす。これも半導体アンプでは音質は最高クラス、値段もとんでもないものだった。確かに不満無い音質だったが、ヴォリュームの位置で音が変わり過ぎる、良く使用する11時から2時くらいの位置で極端に音質劣化があるので苦労した。それほどオーディオでは難しい部品、部分?であるのだが音量調節無しという訳にはいかない。解決策としてはプリアンプ無しでメインアンプ直前に業務用フェーダーを設置する方法だ。一時流行ったのだがプリアンプが無くなるメリットというか?回路を簡単にすれば、接点を無くせば音質が良くなって全てが解決するとい短絡的なことを言う人はすっかりオーディオの世界からいなくなった。これはやはり進歩だと言って良いと思う。オーディオマニアで金額とは関係無く最高を求めるオーディオマニア、ヴィンテージマニア?は業務用フェーダーと言ってもP&Gや東京光音のフェーダーで満足しない。世界最高と言われるドイツのノイマンやエックミラーのフェーダーが終着駅なのだ。スピーカーもアンプも世界最高ということはそれほどトンでも無いことなのだ。理屈だけではいかない、楽器と同じで最終的には音楽に関わるものづくりは個人的技量が関わっていることが理由だ。
現実を考えたら皆さんがすぐにプリアンプを最高クラスに買い替えるという訳にはいかない。それでは音の良いヴォリュームに交換しようと思ってもマランツ7でさえ交換は難しいのだから簡単にはいかない。後期の東京コスモスにしてもマランツ7に採用されていた個体は後にコスモスでも同じ音質のものが造れないので困ったという話もあるようだ。
オーディオで音質に最も関わる部分は最近何度も繰り返し言っているが、出口のスピーカーなのだ。一般論で言っても出口は80%で入口は15%,残る5%がアンプとかである。WTPSPから出る音が基準になってしまった我が家では、言ってしまえば今や出口は95%、残る入口は4%なので残る電気回路?はたったの1%となる。そんな馬鹿な放言を!と思われるだろうがロジャースBBCモニターSP使用時にスピーカーが60%、入口が20%,電気回路が20%の時ならインフラノイズ製品、アクセサリーが大活躍した。WTPSPに変わって残念ながらインフラノイズ製品は脇役に終わる。入口のスピーカーが95%の主導権を握ってしまうから、少々?の低音質録音も音楽的に意味があるならもはやインフラノイズアクセサリーもたいした活躍は出来ない。こんな自分の首を絞めることを書いてしまったが、これくらい今の我が家の音を皆さんにも差し上げたい気持ちで一杯なのだ。ラッキーなことにスピーカーをWTPSPや世界最高峰のスタジオモニターにしなくても、100%といわないでもWTPSPの再生音の持つ本質が表現出来るのが今回のヴォリュームアキュライザーだ。
製品が出回ればヴォリュームアキュライザーの価値は皆さんの試聴感想で決まるのだが、今回は開発中のもので自分では高価なプリアンプ以上の音質改善効果があると自信を持つものの世に出るまでは第三者評価が無い。今回は事前に比較対象を準備した。ヴォリュームアキュライザーの効果が世にある世界最高の音量調整装置と比較してどれほどのものかを確かめておきたかったのである。マランツ7は手元にあるのだが世界最高のフェーダーとしてNeumannとEckmiller を用意した。昔のSONY製プリメインアンプ中級品、無改造でヴォリュームアキュライザーを使い、再生音をマランツ7オリジナル、セレン整流電源のノイマンステレオフェーダー、Eckmillerのモノパッシブフェーダーと比較試聴した。
SONYアンプのVRより前の増幅部もあるし、VRより後の部分にもそのアンプの音が入るではないか?と思われるのは当然だ。2台のドイツ製フェーダーはこのソニーのアンプの入力に設置した。マランツ7もSONYに入力してフェーダー?と同様に使った。これらとヴォリュームアキュライザー付きSONYアンプ単体とを比較した。変則的な比較なのでどれが一番良かったのかという答えは出さないでおく。皆さんの装置がそれぞれ違うので意味が無いとは言えないのだが、世界最高峰の音量調整機と比較したという事実を解って頂きたい。
もちろんSONYアンプ単体で鳴らすWTPSPとヴォリュームアキュライザー付きのSONYアンプで鳴らすBBCモニターや、日本製一般スピーカーの数台とも比べた。ラフな第三者的試聴でもヴォリュームアキュライザーの存在意義は充分感じたと報告したい。
2021.7.9
ヴォリュームアキュライザーの開発のきっかけだが、この一年くらいは音の出口のスピーカーとヘッドフォンに取りつかれた、聴いては分解、改造の今までのオーディオライフでは最も楽しい時期だったかも知れない。そしてスピーカー、音の出口で殆どの古今のスピーカーが音楽を再生出来ていないことが解った。簡単に言うと高級蓄音機が再生する音楽には殆どのスピーカーが届かないという現実。周波数特性、歪、音圧、雑音などとは別として、音楽の表現力に完全な差があるということ。これはオーディオを始めて以来の謎だったのだが。しかし本機でスピーカーいじりをしてやっと見つかった、音楽の秘密である。音楽演奏の世界にはルールがある。出してはいけない音がある、しかしオーディオでは音は出せば出すほど良いらしい。これがオーディオと演奏の大きな差だった。もちろんある種の音楽演奏では出せば出すほど良いという世界も有る、しかしバッハから続くクラシックの表現では出してはいけない音はあるのだ。オーディオでは出せば出すほど性能が良いとしてきたところに落とし穴があったのだ。音楽の再現では生演奏の全てを再現すると同時に、スピーカーで生演奏に似た全てを再現しなければいけない。しかし同時にこれは写真での再現では無く模写(REPRODCTION)だと確信して初めて演奏の再現がある。模写では出してはいけない表現力が必要なのだ。オーディオでのハイフィデリティーという言葉はあっけなく模写の前に砕けちる思いだ。REPRODCTIONとHi-Fiとは似て非なるものだと思い知らされた。
この流れでウエルテンパードスピーカーが完成した。今のところ考えても、実践してもこれ以上のものは無い?と思える。同じテーマで進めばゴールは同じでもおかしくない、世界は広いし、生きている時間も短いのだからピノキオの鼻なんて馬鹿げている。ウエルテンパードと同じような再生の出来るスピーカーは数はとても少ないのだが、完全なスタジオモニターの一部はずっと以前にウエルテンパードだったのだ。ウエスタン、デッカ、BBC,テレンケン、シーメンスなどの体験とは異なった完全なスタジオモニターというものが有ったのだが日本のオーディオでは浮かんで来ることなく私が知ることも無かった。ウエルテンパードスピーカー以外では演奏の再現は不可能だと思ったのも無理は無い。音楽の世界では一番は無い、有るレベル以上の個性のある演奏はいくつも存在する。比較することは意味が無くなる。スピーカーも同じだった。世界一の音があると考えるのは一番のゲス発想だったと今は思う。
いくら考えてもいまさらスピーカーを新発売することは無理だ。結局は自分が行きついた再生音を皆さんにも味わって欲しいという気持ちは挫折していた。
WTPSP無しで通常のスピーカー以外では限界があると解りますます絶望した。しかしラッキーなことに増幅系での一番の害が音量調整のヴォリュームで起こるような気がして実験を重ねると幸運な現象に気づいた。音源、再生プレーヤー、アンプ、線材その他様々な部分を交換、改良してもWTPSPの再現する音楽は他のスピーカーでは出なかったのが、VR部分を変更すると他のスピーカー(例えば権威あるBBCモニターなど)とWTPSPの音質差、音楽表現の差が縮まったのだ。これは経験のない現象だった。ひょっとしてWTPSPが無くてもWTPSPの再現する音楽が出せるのでは?と生き返った気になった。
極めて短期間に満足出来るもの、利用の制約が少ないWTPSPの表現に近いもの、それがWTPSPの能力の半分であったとしても、必要なものが充分再現される。完成したものが今回のVRA-7 ヴォリュームアキュライザーである。
2021.7.9
ヴォリュームアキュライザー、詳細も未発表の段階なのに、予約注文だけで無く使用中のアンプに使えるかとの問い合わせが数件もある。もちろん受注は開始して無いが問い合わせには答える必要有り。
問い合わせが集中するのは新しい手法のゲイン調整を行うアンプについてであった。オーディオ製品を販売する身なのに最近のアンプに付いては知らなさすぎる、ネット情報も、オーディオ雑誌もちらりと見るだけで殆ど読まない、オーディオショーは数年行ったことが無い。興味が無いというより興味のあるものが出てこないからだと言い訳をしたい。しかし驚いた、最新のアンプはヴォリュームでの音質劣化について完全に理解していると思えるメーカーがけっこうある。通常のアナログヴォリュームの音質にかなりの害があると認識している様子が見える。音量調整機能を省く訳にはいかないので、常識的なアナログヴォリュームを使わず新たな方法を模索している段階だ。前向きな努力は充分に理解出来る、でも抵抗素子とその回路の音質を高めようとするので無くてより技術的な方法だけで害のある部品=ヴォリュームを使わずにすむようにしている。これでは害のある部分の場所が少し変わるだけだ。変わった場所でもやはり抵抗素子とその新たな周辺回路と形状の固有の音が発生する。新しい手法に変更しただけで、根本問題の音質コントロールまでは余裕が無いようだ。
このような最新アンプもヴォリュームアキュライザーでなんとかしたいのだが、常識的にはオーディオ機器の内部まで手を出すことは一般向けでは無い。タブーでは無いのだろうがアンプ内部まで手を出せる方は数少ない。これほどまで最近のアンプが新たな試みをしているのはオーディオの進歩と認めるが少し残念な気持ちが残った。頭隠して尻隠さずというのは言い過ぎだが本当のところだ。
しかし今回は最新オーディオへの知識への怠惰が露わになった、反省が必要である。
まずはA社のメインアンプ、入力ゲインを何段階で切り替える方式、入力VRを付属させるとその部品で音質がスポイルされる、そこでロータースイッチの切り替えでメインアンプ自体のゲインを変える。なんとビジネス上手な発想なのか?素晴らしい技術者がおられると思う。この素晴らしいアンプには残念ながらヴォリュームアキュライザーは効果が無い。入力ゲインコントローラーのノブはアンプゲイン調整の抵抗素子?に機械的にはつながっていないからだ。最近の自動車のワイヤーレス、電気式アクセルと似ている。コンピューターのバグで暴走するあれだが、最近の車のはサブコンピューターがその事故を防ぐ仕掛けになっている、設計者もコンピューターを全面信頼しない証拠である。すぐに脱線、すみません!このA社のメインアンプに戻るがヴォリュームアキュライザーは絶対使えない?訳では無い。ただしメーカーとしては勧められない自己責任によるボンネットオープンでは可能だ。アンプのゲインを変えている抵抗素子の基板にヴォリュームアキュライザーを装着することだ。だから無改造ではA社のこのメインアンプにヴォリュームアキュライザーは使用出来ない。入力にVRの無いタイプのメインアンプもヴォリュームアキュライザーは使用出来ないということになる。
次のはマイナーだが個客、音楽ジャンルを絞った理想を追いかけアンプを開発しているS社のアンプ、開発姿勢は素晴らしく賛同できる。全てのジャンルの音楽を守備範囲としていなくて開発者がご自分の聴く音楽の範囲に絞られておられるように私には思える。それがこのメーカーの価値観だと感じる。音楽の守備範囲が合えば最高の味方となるのだから合うユーザーによっては素晴らしいことだと思う。S社のメインアンプはゲインをリモコンや外部機器からコントロールできるらしい。リモコンや外部機器にヴォリュームアキュライザーを取り付けても効果は無い。リモコンや外部機器のノブに取り付けてみたら効果が有った、音質が変化したと言う試聴報告が今後あったとしても別に驚かない。電気オーディオではしょっちゅうあることだから!何をしても音質が変化するのがオーディオだ。昔マンションを隣どうし2軒使っていたことがあった。ベランダから引っ張っていたインターホンの電源を触ったら隣のオーディオルームの音が変わったとか、お客さんが来る直前にカーテンのほこりを掃除したら音が変わったとか、照明の色を変えたとたんに音が変わったとか錯覚に近い現象は体験している。しかしこれらはプラシーボ、またそれくらい微妙な音の変化なので再現性の無いオカルトオーディオの範囲としている。だから再現性があってもリモコンにヴォリュームアキュライザーを取り付けるのはお勧めしない。同じく最近のミニコンの殆どは手動のボリュームで無いと思う。リモコンと兼用するには今までのヴォリュームによる音量調整はコストが上がる。だからミニコンポのヴォリュームツマミにはヴォリュームアキュライザーを使えないとしておく。もちろん例外で使える機器は探せばあるだろう。S社のメインアンプの音量調整部はゲイン切り替え回路と素子が独立した基板になっているらしい。これも自己責任でボンネットを開ければその基板にヴォリュームアキュライザーを取り付ければ劇的な効果があるだろう、市販の殆どのVR素子が音質的には使い物にならなかったのを余程良く解っているからこんな方法を取ったのだろう。こちらにも頭の良い開発者がおられるのは確実だ。しかし問題は残る、音質の勝れた抵抗素子を使っても、切り替えSW,切り替えリレーが必要で基板トータルとしての音色が発生する。アンプを開発中、バラックで音決めが完成したのにいざ衣装を整え箱に入れたとたんに必死の開発努力の音色が消えたなんてことは耳の良い技術者なら嫌というほど味わってきたことだろう。電気オーディオはそれくらい難しい、ネッジ一本のトルクで音が変わるくらいだから、当然なのだが?という訳で残念ながらS社のメインアンプにはヴォリュームアキュライザーは使えない。この独立したアッテネーター基板がバックパネルと金具やネジでアコースティックな接点があるならヴォリュームアキュライザーをバックパネルに取り付ければ効果は期待出来るのだが、S社のメインアンプのような構成の他社のアンプにもヴォリュームアキュライザーは使えない。
上記のようにヴォリュームアキュライザーが使用できるアンプは古典的?な抵抗素子である可変抵抗器を用いたアンプに限ると考えて頂きたい。その他ヴォリュームアキュライザーが使えない他のアンプが見つかったら追加で報告するので、どうか購入する前にチェックをお願いしたい。
アンプでは無いがDACでも音量ヴォリュームを備えたものがあるようだ。それが古典的ヴォリュームなら使えるが、デジタル回路で音量調整をしている機器にはヴォリュームアキュライザーは使えない。メインアンプやプリアンプでもデジタル回路で音量調整を行うデジタルアンプには使用不可能である。また音量調整機能があるDACでヴォリュームは一つなのだが設定でアナログヴォリュームとデジタルヴォリュームの両方に使えるものがあるらしい。多分デジタル機器だから音質を比較するとデジタルヴォリュームで使用するほうが音質が良いだろうと想像出来る。この場合はあえてアナログヴォリュームを選択してヴォリュームアキュライザーを使用することで大きな音質改善が得られるはずだ。
2021.6.3
この一年ほどとても時間が経つのが速い。コロナのせいか?寿命が残り少なくなったからか?それと前言を撤回するのが多い。バランス伝送もアンバランス伝送もそんなに変わらんと言ってたと思えばバランス伝送が100%優れるに変わったこと。その後世界最高レベルのヘッドフォンは最高クラスのスピーカーに優れると言ったと思えば、鼓膜と発音体に距離が無い、空間にかけるヘッドフォン、イヤフォンはスピーカー再生には決して及ばないことが解ったとか。自分の開発したWTPSPが最高だと言ってたと思えば、すぐに東独モニターに敗北したとか。もう二言だらけ。武士じゃないので仕方無しとは言えない、自分では武士のつもりなのに。
つい最近また言った。東独モニターより優れた我がWTPSPは販売の計画も無く、皆さんのスピーカーを改造することも出来ない。世に出ることはまず無理だろうなど好きなことを言ってたら、WTPSPの環境でしか出ない音が新発売のアクセサリーで可能になるなんて誤解を与えそうになってきている。
これではもうメーカー名を変更してDouble words audioとかLie audioが良いのじゃないかと言われても仕方ない。
でもまた言ってしまう。今こちらの環境はWTPSPのおかげでソースは選ばない。選ばないという意味はなんでも同じように鳴るという意味では無い。音の支配率でスピーカーが99%だから残りの1%になるソースやメディア(CD,ハイレゾ、MP3,LPなどの違い)の音の支配率がわずかになったという意味だ。これまた矛盾するがWTPSPで聴くソースの差は普通のスピーカーで聴くより遥かに大きい。そのまたそれ以上遥かに大きいのが演奏家の神様レベルと一般的な演奏の差だ。こんなことで説明が難しいが言ってみればメディアやアンプの違いがWTPSPでは気にならなくなり、その反対に演奏のレベル差が拡大したということになる。
おまけにこのスピーカーでしか起こしえない再現能力を新発売予定のアクセサリーでカバー出来ると言い出したのだ。
新製品発売のための材料調達の可能性が90%くらいになったのでまた書いてしまった。
日本でのコロナワクチンの入荷予定が問題なさそうなのと同じくらいかな。新製品出荷出来そうな気配です。
2021.1.28
昨年から結論を出すお約束をしていたバランス接続とアンバランス接続のどちらが優れているかの課題、遅くなりましたがやっと結論が出ました。機器、線材などが変わるとたちまち音が変化するオーディオですので結論を出すのがなかなか難しかったです。先に結果を言ってしまうと100%の結果でバランス接続の方が音質が優れていました。予想に反して例外も有りませんでした。機器、ケーブル、ソースなどが変われば結果は覆るかも知れませんがインフラノイズとしての結論です。音質など感覚的な判断は抜きにして物理的に有利な接続はもちろんバランス接続です。録音ではマイクケーブルの殆どにバランス接続が使われてきたのはアンバランス接続ではハムなどのノイズの問題が有り使い物にならないからであって決して音質的に優れるからでは無かったと思われます。しかしオーディオでは何故かバランス接続が優れるとは結論が出されていなかったように思います。もちろん一部のメーカーの製品がバランス接続が出来るというコンセプトとまた一段上の接続法だという雰囲気?で高級路線にはぴったりだったのも有るのでしょう。私もこんな感じでバランス接続については懐疑的というよりは気にしてこなかったのです。結果が100%でバランス接続圧勝ということでショックを受けているとともにオーディオメーカーとしてかなり反省しております。
実験のためインフラノイズ製品は全く使わず一般的な日本製2芯シールドマイクケーブル、バランス接続可能なプロ用ミキサー、バランス接続の可能なフェーダー、バランス接続可能でかつBTL接続が出来るプロ用パワーアンプ、バランス接続可能なプロ用CDプレーヤー、バランス接続可能なヘッドフォンアンプ、バランス接続用ヘッドフォンケーブルとアンバランス接続ヘッドフォンケーブル(ケーブルは同じ線材で自作)などを何種類か用意してテストしました。線材や増幅回路についてはバランス、アンバランスで部品や回路により出来るだけ結果が左右されないように配慮しました。
CDプレーヤーのアンバランス出力、バランス出力を同種の線材で製作したケーブルでの比較、ミキサーのアンバランス、バランス出力からの比較、ヘッドフォンアンプのバランス入力、アンバランス入力での比較、ヘッドフォン出力からヘッドフォンをバランス、アンバランスで比較。パワーアンプ入力でのアンバランス、バランス接続の比較、パワーアンプ2台によるBTL(バランス)と通常ドライブ(バランスと言えるのだが片側アース接続)の比較。
これらの比較では例外無くバランス接続がどの部分でも優れました。差は音楽的に大きな差があるのではなくてオーディオ的な差(高価な機器がオーディオ的に良いのが多いという感じの差?)でした。ただしヘッドフォンのドライブではバランス接続ではオーディオ的な差と同時に音楽的な差もかなり有りました。そしてこれ以上にショッキングなことはBTLドライブの優位性でした。日本大手メーカーの業務用パワーアンプですが、念のため2つの大手メーカー製で通常使用なら聴いて差はあれど、それほど大きな音質差は無いがオーディオ用の中クラスと比べるとやはり荒い音と言えるのでしょうか?びっくりしたのはBTLにした時の音質向上です。通常とBTLを比べると通常接続は故障しているのではと思うくらいに情けない音です。BTLにするとオーディオ用パワーアンプ中級機と比べてそれほど差が無いのではと思えるくらいでした。
これはかなりショッキングな結果でした。パワーアンプでもビンテージ、ハイエンド、真空管、TRを問わず満足していたパワーアンプをBTL接続すれば今まで経験の無い向上が期待できると思わざるを得ないという大変な結果が出てしまいまし。世界一の再生音を求める方にはぜひチャレンジしていただきたいです。もう一台同じパワーアンプを用意してそれぞれの入力を逆相にするだけです。
今回のBTL接続(これまでの一般的接続でもアースがスピーカーに繋がる問題があるだけでもともとスピーカー接続はバランス接続なので)バランス、アンバランスの比較では無かったのですが、結果が強烈過ぎたので問題にせざるを得ません。このBTL接続以外での部分、バランス接続については現在アンバランス接続をされておられる方にバランス接続をぜひ!と勧めるつもりは全く有りません。現実はアンバランス接続が圧倒的に多く、またバランス接続が可能な機器は数が少ない、またオーディオ機器としてはほんのわずかの機器だけがバランス接続可能で殆どが業務用機器、かつ業務用機器で一般的なものはオーディオ用ハイエンドと比べ音質的に優れたものは少ないです。
例えばDENONやマランツの良いと言われるCDプレーヤーをインフラノイズ製のリベラメンテ、アンバランスケーブルでプリアンプに繋がれているとします。またこのプリアンプにはバランス入力端子があるがアンバランスでリベラメンテを繋いでいるのを現状とします。ここに今回発表で結果を見られてDENONの上位機種にバランス出力付があるのを知りそれと交換されるとします。そして定評のあるノイマンのマイクケーブルでプリアンプのバランス入力に繋ぎます。結果は残念ながら元のリベラメンテ、アンバランス接続のほうが良かったという期待外れの結果。
違う例として、オリジナルのマランツ7で全てアンバランス接続をされているヴィンテージマニアの方がこの結果を見て、プリアンプを交換、最新○○社のハイエンドプリアンプに交換されてパワーアンプも業務用高級品に交換されたとします、結果はどうなるか?ただしバランス-アンバランス変換用のウエスタン、インプットトランスをマランツ7の入出力に採用、リベラメンテでバランス接続にされれば良い結果は間違いないでしょう。
このようなことで世界一の再生音を目指す方、アンプなど機器自作の方は別としてインフラノイズファンの方には結果が出たと言ってバランス接続はお勧め出来ません。とは言ってもヘッドフォンのバランス接続についてはそれほど出費がかかるわけでは無いのでバランス接続をお勧めします。ご自分で技術的な解決をなさる方、金額は問題で無くヴィンテージ機器、ハイエンド機器を入手出来る方、自作の方にはBTLは未知の世界への階段であるのは確かです。(私もメインシステムのマランツ8をもう一台欲しいです。)ただしウエスタンやマランツなどのヴィンテージをお使いの方がBTLが良いからと言って一般的なクラスのBTLパワーアンプを試される必要は無いと思えます。
既にバランス接続はそれほどでも?の第一印象をブログに書きましたが、前言撤回ほどの予想外の結果となったことをお許しください。しかし今回の私の経験はバランス接続に興味の無い方にも必ず良いことをお約束します。次の新製品にはバランス接続の作用の意味も、BTLの素晴らしさの物理的意味も必ず反映します。スピーカーの直前にて最終的に音、いや音楽を調整するつもりです。それまではコロナには負けられない!
(画像はamazonさんからお借りしました)
2021.1.21
レコード芸術誌、2021年1月号で興味深い写真を見つけた。2019年録音のレスピーギ、ローマ三部作、ジョンウイルソン指揮シンフォニアオブロンドン、シャンドスのCD.その録音あるいはマスタリングの写真である。いずれ入手して聴いてみようと思うがこの写真のお二人のヘッドフォンに注目して欲しい。ゼンハイザーのHD-800とHD-650だと思う。この二つのヘッドフォンは去年ウイーン国立オペラの無料番組を家内と一緒にたらふく楽しんだ組み合わせと同じだ。
モニタースピーカーやヘッドフォンは録音内容を顕微鏡のように細かいところまでチェックする能力があれば目的を達すると考えるのは早計である。演奏の表現、音楽性まで責任を持ってマスタリングするには演奏される音楽が精確に再生可能なスピーカーやヘッドフォンで無いと無理だとお解り頂けるだろう。最近よく書いていたことだが国産のヘッドフォンや一般的なオーディオ用ヘッドフォンではとても高いレベルの演奏内容まで再生出来ないからだ。何度も言ってきたがオーディオ装置で一番支配的な部分は発音部のスピーカー、ヘッドフォンなのだ。だから一番大事なところのモニタースピーカーにどんなものを使っているかでそのレーベルの値打ちが解る。国産のモニタースピーカーがNHKや有名ホールで使われたいた頃には西独ではオイロダインやテレフンケン、シーメンスがモニターとして使われていただろうし、東独ではシュルツやエックミラーがシャルルプラッテンのスタジオで鳴っていたことだろう。歴史に残る名演奏録音は演奏だけで残ったのではなくて録音にたずさわった人達の道具の恩恵もあったのは間違い無い。考えて見れば、日本のプロがセンハイザーを使っている写真は見たことが無い。
暮れから正月にかけてブログを更新しなかったが、コロナにかかったとか、心が折れてしまったのでは無くて、その反対にいろんなスピーカーを聴きまくって、改造しまくってヘッドフォンどころか部屋中がスピーカーBOXの障害物だらけになってしまっていた。このへんについては徐々に書いていこうと思うが、もう一つ約束していたことの結論も報告しないといけない。バランス接続とアンバランス接続のどちらが優れるかの結論である。どうぞお楽しみに。そうだ今年の新製品予定についても書かなければならないのだ。
2020.11.5
このところ続けてプロオーディオの方からの試聴感想が続きます。今回ご連絡頂いたHさんは東独のエテルナレーベルの復刻盤CDを作成されています。厳密に言いますとプロでは無くアマチュアである復刻盤製作家と呼ぶべきでしょうか?とても難しい作業である復刻盤製作はプロもアマも無くて音楽を愛する方が大切な時間を使って過去の名演奏をたくさんの方に聴かせるための奉仕?と言っても良いと考えています。以前にクロックジェネレーターGPS-777が欲しいとお電話頂きました。その時は既に販売は終了しており、在庫も無かったのですが、復刻作業に為にどうしても欲しいとのことで取引のある販売店を探したところ在庫が一台有ることが解りました。そこから購入頂いたのです。その時の印象はとても真面目な方でエテルナのレーベルに復刻をライフワークと決めて、器材を準備なさっておられる時でした。私もSPレコードの復刻はいずれやりたいと思っていましたのでHさんの情熱には感激したことを覚えております。ビジネスを拡げる気持ちが無くなってしまった今はHさんのお手伝いをしてCDの販売をインフラノイズでも販売するなど考えられなくなりました。加齢のためか元気がもはや余っていません。インフラノイズのSP復刻も夢に終わりそうです。親しかった友人から頂いた宝物、カザルスのバッハチェロソナタが有ります。蓄音機の針が通ったことが無いピカピカのオリジナル盤です。その他コレクションとしてSPは少ないので実際の復刻は盤をお借りすることになるでしょう。これもまた夢に終わりそうなので逆にHさんにお願いしてSP復刻もやってもらうのが良いかも知れません。自分でやろうとしていた時はデッカカートリッジ、オルトフォン、そしてオルトフォン改造のSP専用をマランツ7のイコライザーを通してAD変換するつもりでした。今はアキュライザーがあるので機器の変更もあるでしょう。楽しい夢でした。
以下Hさんからの突然頂いたBACU-2000の試聴感想です。
私はクラシックLP収集、とりわけ旧東独のETERNAレーベルLPを完全収集、そのデジタル化(CD化)を趣味(ライフワーク)として参りましたHと申します。
インフラノイズ様とのお付き合いは長く、35年前、神戸(当初岡本⇒元町)にあったクラシックLPショップ「らるご」阪口様からの推薦が発端です。当時一般化し始めた携帯電話の電波ノイズ、コモンモードノイズの軽減アイテムから始まり、クロックの重要性を教えてくれたABS9999、7777、GPS-777、そしてマグナライザー(MR-909・808・707等をスピーカー・プレーヤーのみならず全ての機器に使用)ML-206、リペラメンテ各種ケーブル、そして極めつけは今回購入したアナログアキュライザーです。
システム構成は
アナログプレーヤー EMT927Dst+139st(ECC801s、ECC803s)
バランスアナログアキュライザー BACU-2000
CDレコーダー TASCAM RA1000HD with GPS-777
セレクタ Philips LHHS700
フェーダー Neumann W444st
パワーアンプ 東独RFT LV70 (下記TH315/1用EL34PPアンプ)
サブ ウエスギ UBROS24
スピーカー 東独 Schulz TH315/1 (東独Eterna,Neumannのモニタースピーカー)with ML-206
各機器間はリペラメンテで接続といったラインナップで今回のアナアキュ入手前でも十分満足できる解像度、音色で、GSP-777入手後本格的にLPからCDRへの記録を進めておりました。
現在までにEterna 200枚や、英國オリジナル盤LPの60s~70sロック300枚、ジャズ数十枚の移行を完了していたのですが、アナアキュへの絶賛の声、秋葉社長の「CDR作成時に一段上の・・・」に動かされ購入した次第です。幸いEMTの出力ケーブルとしてNeumann+XLRコネクタのケーブルを1セット持っていたことも今回の一歩踏み出すきっかけとなりました。
結果は、呆れるほど異次元の音でCDへの記録が可能になってしまった次第です。
入手から3週間、改めて既に100枚もの「再」板起こし(要するに作り直し)を行うことになってしまいました。笑
今までとの違いとは
1. 音楽の「調性」の違いを極めて正確に記録できるようになった
2. 分解能の進化が極めて大きくいわゆる音場感の改善、サウンドステージが「見える」
3. 各奏者の発した音が空間で合成され、ハーモニーを生成するのがわかる
4. 特に歌詞の聞き取りが異次元の改善(市販CDより上!)
5. チェンバロ、ギターを弾く音の際立った改善、トランペット等金管の音離れの良さ
6. 音が3次元で拡がっていくのが聴こえる
7. ドラム、ベースといった低音域が極めてクリアに聴こえ、音楽全体が空間を伴って立体的に再現される
8. 全体としてダイナミクスも拡大し、より一層生の演奏に近づいた
9. オーディオシステムがまさに時空を超えるタイムマシンに変化した
これらの違いを別の表現でするなら、パロマ天文台(地上最大508cm反射望遠鏡)の写真とハップル望遠鏡の写真の違いでしょうか。解像度の進化が3次元の空間の再現を可能にしたと感じました。
これは革命的といっても過言ではありません。
唯一の欠点はアナアキュをレコーダー前に入れたため、主としてCDR(レコーダー)のモニターの音を聴くことになり、追加で上位DACが欲しくなってしまったことです。笑
早速中古ですが貴社DAC-1を急遽導入したのはいうまでもございません。もうこれでこころおきなく「完璧な」デジタル記録可能になったと宣言できます。
しかしアナログ出力直接よりも細やかなニュアンスが聴こえるとはまさに奇跡です。
純アナログラインにもデジタルノイズ(電波・電磁波ノイズ)が飛び込んでいたのですね。
また、CDの音が平板と感じていたのはCD自体のスペックに問題があるわけではなくマスタリングの際にいろいろなノイズ成分を一緒に記録していたという事を改めて証明してくれたアナアキュでした。
こころより御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
2020.11.2 2021.1.21追記
プロのサウンドエンジニアのSさんから、スタジオ環境でプロ用機器にBACU-2000を接続された感想が届きました。まさに前からの私の希望、プロオーディオの世界で使用して欲しいと思っていたのが突然ご連絡を頂きとてもうれしく思います。
オーディオとアーチェリーの二つで親しい友人がいます。この人はとてもリッチでこれまで名器とされたオーディオ機器を多数所有されています。そして弟さんが有名なスタジオの経営者です。ずいぶん前のことですが、インフラノイズの製品をスタジオでテストして欲しいとその友人にお願いしたのですが、残念ながら話の段階でダメでした。プロ用の器材と一般オーディオの器材は全く違う世界のもので、一般オーディオの器材でプロ用に使えるものがあるとは思えない、またもし使えるとしてもパッケージメディアの音質を良くする独自の手法があるとしても外部に漏らすことは無い。これはプロオーディオ界では当然のことだとお教え頂き残念な思いをしたことが有ります。
そういう過去の悔しい思いが有るので今回のSさんのご感想はとても、とてもうれしいことでした。アキュライザーは世界中のスタジオ、レコーディングの世界で通用するのは間違い無いでしょう。ただそうなると今の手作り体制では世界に広げるのは無理です。もはやビジネスには全く興味が有りませんが、結果として音楽のために生きられるなら私がコツコツと製作することなく、私の考えが音楽、楽器、オーディオ全てに通用し、新たな製品が出来ることを理解できる音楽ビジネスの大物が現れたら簡単に従えると思います。夢は世界中の音楽関係に役立つことです。名誉もお金も内容にあったものは望みません。もしこれが実現するのならノーベル賞なんて頭のかたすみにも有りません。
WTPSPが完成に近づいた今は誇大妄想の私は本気で上記のような夢を持っています。
WTPSPは凄いですよ、まあ演奏音が生のように広がるのは現在もハイエンドオーディオでは可能です。しかし神様クラスの演奏の音楽が眼前に出現することは、WTPSPが初めて可能にします。とんでもなく高価なオーディオ機器や超弩級ヴィンテージ機器の必要は有りません、現在のスタジオ機器クラスの音質の機器でWTPSPドライブには充分です。
インフラノイズの新製品『バランスアナログアキュライザー』の効果に驚いた。
今回使用したのはモニターシステムの最終段とマスタリングチェーンの最終段であるが、共に素晴らしい効果を得ることができた。
モニターはパッシブのスピーカーで、専用のアンプに入力する最終段で使用した。DAコンバーターはCrane Song Solarisで、XLR OUTからLINN PURIFIを経由し、そこから専用アンプに繋ぐ接続部分にバランスアナログアキュライザーを使用した。
元々使っていたケーブルでは、あくまでクセのないフラットでモニターライクな鳴りであったのが、バランスアナログアキュライザーを使用した際には、そういった音質云々ではない、ただ目の前に音楽の繊細な表現が生き生きと鳴っている状態に変わり、ついつい音質評価を忘れて、再生していた楽曲に聴き入ってしまっていた。
強いて音の変化を述べるとすれば、全帯域において歪みが減少し、S/Nが向上した感じに加えて、タイトで引き締まっているがウォームで柔らかい非常にナチュラルな音質になったとでも言おうか。とにかくこのバランスアナログアキュライザーに変えてから仕上げた楽曲はどの環境で鳴らしても抜群に音楽的で感動的なのである。
音楽を制作する人間にとってのモニター環境に使用する際の変化として、これ以上の評価は無いであろう。
そして、マスタリングチェーンに使用した際もその効果は素晴らしいものであった。
Dangerous Masterの最終OutputからADコンバーターLavry Gold AD122MXのInputへ接続する部分へバランスアナログアキュライザーを使用したのだが、とにかく他のEQやコンプレッサーの調整作業が不要とも思えてしまうくらい、位相の整った、所謂"マスタリングされた鳴り"になるのである。
これは正直、秘密兵器としてあまり人に教えたく無いレベルである。音を変えないケーブルをマスタリングチェーンでは好んで使われがちだが、このバランスアナログアキュライザーはケーブルというよりは、音を全方位でファイナライズしてくれる機材とも言うべき存在だと捉えた。
正直マスタリングチェーン全てにバランスアナログアキュライザーを使ったらどうなるのか実験したくなってしまった。
このような素晴らしい製品を世に出してくれたインフラノイズに最大級のリスペクトと感謝を。
2021.1.21 追記
Sさんからケーブルチューナーの試聴感想が届きました。プロの方に認めて頂くのは心強いです、有難うございます。
使用箇所 : PCからiFi Audio USB-3.0へのUSBケーブル、ならびにそのACアダプターのケーブル
とにかく音がより生々しく、音楽的に再生されるようになる。
それぞれの楽器が、より本来の音、正しい音として再生されるようになり、制作時は判断に迷うことなく作業効率が高まり、普段のリスニングにはより音楽そのものに没頭して楽しめるようになった。
欲を言うと、電源ケーブル等、太めのケーブルにも取り付けられるものがあれば、あらゆるケーブル全てに付けたいくらい、気に入りました。
コレが非売品なのがもったいないです。